エリートの創造―和田秀樹の「競争的」教育論 [by 和田 秀樹 (著)]
エリートの創造―和田秀樹の「競争的」教育論 和田 秀樹 阪急コミュニケーションズ 2003-08 posted at 2006/05/27 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『エリート教育?』
一般的なイメージはよくない方に向かっていますが・・。
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☆気になったキーワード
『エリート精神』 『インセンティブ』
『リーダーシップ』 『責任』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『リーダーシップを高めるには?』
無責任なエリートを脱却して
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『現状はなぜ、崩壊している?』
▼『エリートとは社会契約』
▼『リーダー:人々の欲望をコントロールできる』
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▼『現状はなぜ、崩壊している?』
「エリートの堕落」ということが言われるようになって久しいです。
エリート官僚の接待疑惑、国会議員が最近は国勢調査費で
芸者さんを呼んでその分も国につけ回しているとか・・・。
自分の稼いだお金と勘違いしてるんですかね???(怒)
どうして、ここまでエリートと呼ばれていた人たちが
おかしくなってしまったのか??
と考えると、和田さんは「入ってからのシステムの悪さ」
をあげていらっしゃいます。
高学歴と言われてひさしい「大学」ですが
日本の場合入ってしまえばこっちのもの!!(笑)
なんてよく言われるくらい、入った後は「学ばなく」なります。
もう一つ例えば「官僚」これも国家公務員試験の
競争は非常に苛烈ですが、入ってしまうとその後の競争が
ほとんどなくなってしまうのです。
もちろん。出世コースという意味での競争はありますが
あくまで「内部」の競争でしかありません。
ビジネスなどのように「いきなり横から入る」ような
ライバルは現れてこないのです!
これでは、学ぶためのインセンティブもおこりませんし
責任を持って行動しよう!などとも思いませんよね。
どんなに個人で優秀であっても、頑強なシステムが存在する限り
その力を発揮することはできません(^^;;)
この点是非はともかく、戦前の旧制高校→帝国大学という形で
運営されていた、戦前のエリート教育制度は旨く機能していた
ことが本著でも述べられています。
大学に入ったら勉強やめた~なんてことはありませんでしたからね。
まるるちゃんも、今はこうして本を読んで勉強をするように
なりましたが、大学に入ってからはしばらく遊びまくり(笑)
逆に受験時代にはできなかった、武道なんかをやっていたので
それ自体には非常に意味があったとは思っていますけどね(^^;;)
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▼『エリートとは社会契約』
エリートって言葉がでてきますが、さて翻ってみると
本来の意味ってなんなんでしょう??
実は、双方向の信頼に基づく「社会契約」ではないか?と。
民衆の信頼があってこそはじめて、エリートはその行動の襟を正します。
逆に、エリートがその自身の行動で「範を示す」ことで
民衆は彼らを尊敬して、自分たちが拝金主義に走ることをやめる。
このような循環が起こってこその「エリート」ではないでしょうか。
今の日本ではこの逆の流れで循環している気がします。
どちらも「鶏」と「卵」ですから、どちらが先というわけではありませんが
やはり「リーダー」が範を示すことの方が先ではないでしょうか。
リーダーシップということが最近よく出てきますが
その源泉となるのは「ビジョン」と「実際の行動」だと思うのです。
高いビジョンを示していても行動が伴っていなければ
周りからは相手にされません。
実際の行動がすばらしいから、あとはついてこい!という時代は
残念ながらもう数十年前の話ですね。
エリートの創造=>リーダーとして行動できる人を
増やすという意味において、最初の一歩を踏み出す
勇気をもつためにはどうすればいいんでしょうか?
それには、やはりインプットとしての「高い知識レベル」と
「幅広い教養」をもっていないといけないなと
まるるちゃんは思うのです。
リーダーがビジョンを唱うにあたって、とんちんかんな言葉では
心に絶対に響きません。
逆に「偏っている」言葉でも、「あの人は専門だけだから」と
変人扱いされてしまいます。
まるるちゃんも、まだまだできていないことばかりですが
このあたりは目標にしたいところですね。
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▼『リーダー:人々の欲望をコントロールできる』
さて、そんなエリートがリーダーを目指すとしたら
なにができないといけないのでしょうか?
前にエンビジで取り上げた本の紹介の時にも
触れたのですが、リーダーとはメンバーとは逆の立場を
とらないといけないことがあるのです。
それを言い換えると「人々の欲望をコントロールできるか」
ということ。
つまり
・逆境にあるときには「不安を取り除き」「願望をかなえよう!」
という気持ちに持って行く力
・浮かれているときには「理性を取り戻させる」力
を発揮しなくてはいけないのですね。
どちらにしても、リーダーが「メンバーの感情」の方向性が
片方に偏らないようにしなくてはいけないのです。
では「偏る」ってどうやって判断するんですかね???
その能力を「メタ認知力」として定義されています。
これは自分が導き出した仮説・推論に対して
「俯瞰(ふかん)してみる」ことができる能力のこと。
なぜなら、その推論が「今の自分の立場によって影響されていないのか?」
ということを見極めないといけないからです。
人は自分が信じるモノを信じ、信じたくないモノは遠ざけよう
とする性質があります。
株式市場があがっているときは、いつまでも上がり続けると
信じてしまう心理のことですね。
でもリーダーがそれでは、「欲望をコントロール」することは
できません。
だからこそ、きちんと「メタ認知」することができる
能力を身につけたいですね!
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『いつまでも勉強すること』
そしてメタ認知できるひとになるために
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本著は、実はプレゼントしていただきました。
先日まるるちゃんとも対談した
ビジネスブレインストーミングののターレス今井さんからです。
http://www.enbiji.com/meta/rikei10years.html
そのときのメッセージに
「 」
というお手紙が添えられていました。
今井さん自身、「創造性リーダー」を育てることを
ご自身のミッションとされていて、そのためのコミュニティを立ち上げよう
ともされています。
そのご推薦の本著を読んで「まるるちゃん自身もリーダーを目指そう」
と改めて思っています。
ビジネスを運営しているという時点で
すでに小さなグループのリーダーでもあるのですが
現時点は、がむしゃらにがんばっているという状況。
「エリート」のような精神をもったリーダーでは決してありません。
ただまるるちゃんは、基本的に「理論よりも行動」といモットーを
持っているので、最初の一歩が「行動」からだったのは
自然の成り行きだと思っています。
行動=>検証=>理論=>行動
のサイクルが動き出すことができれば、創造性を持ったリーダーへの
道を一歩一歩進んでいくことができそうですね。
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