なぜ、あの会社は儲かるのか? [by 山田 英夫 (著), 山根 節 (著) ]
なぜ、あの会社は儲かるのか? 山田 英夫 山根 節 日本経済新聞社 2006-08 posted at 2006/09/26 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『会社と経営は融合するのか?』
結構両方わかっている人は少ないです
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☆気になったキーワード
『儲かっているのはどっち?』 『笑うANA』
『稼いだ利益を何に変える?』 『寿命』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『会社で稼ぐためには?』
利益を出していくための戦略って?
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『高級路線は儲かるのか?』
▼『利益源の多様化:組み合わせ』
▼『ポイントは得をするのか?』
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▼『高級路線は儲かるのか?』
最近、いろんな経営書や
経営コンサルタントの発言に
「高級化路線:富裕層をターゲットに!」
というのがありますね。
まるるちゃんもそういう本を読むのは好きなんですけど(笑)
でも・・・本当に高級路線って儲かるんですかね??
表面をみるとまさにそのとおりなんですけど
それには・・・実は大事な前提条件があります。
それには、一つ事例を見てみましょう。
高級路線=百貨店、低価格路線=ユニクロ。
この2者の利益率ってどちらが高いと思います?
片や数%台、もう片方はその数倍です。
そう・・・こんな質問がでるということは・・・
「ユニクロ」の方が利益率が高いんです!!
となると・・理由を考えてみますよね?
そう、それがさきほどの【大事な前提条件】にも
つながること。
ユニクロの特徴でもある「オペレーションコストの安さ」
というのが必要なのです。
ユニクロの特徴は原価が中国で生産しているために安い
と言うのももちろんありますが
・大量生産=>大量輸送 (輸送コストの低下)
・店舗を郊外に展開 => 立地コストの安さ
などなど、随所に、事業を行っていく上での
オペレーションコストが低い!という特徴があるのです。
いくら売上が高くなっても・・経費がかさんでしまっては
うまくビジネスが回らないということですよね。
そこで考えたいのは「お客様に見える部分のコスト」と
「お客様に見えない部分のコスト」です。
見える部分のコストを削るのは・・・高級路線じゃないですよね(笑)
単に、チープになっていくだけで、それこそ
価格競争のまっただ中です(泣)
となると・・・「高級」をやすく提供するためには
「見えない部分のコスト」を削るしかないですよね?
私は知らなかったのですが、高級クレジットカードの代名詞
アメックスは、その請求部門を海外に集約して
コスト削減してるんだそうです。
お客様からすれば、請求書を送る部門がどこにあっても
問題ないですからね(笑)
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▼『利益源の多様化:組み合わせ』
このテーマは、エンジニア系の企業にいたまるるちゃんにとっては
必須とも言えるネタ(笑)
成功事例としてよくいわれるのは「コピー機」や「プリンタ」
そして「ゲーム機」というジャンルの話です。。。
え?共通性ないじゃんって?
実はそのビジネスモデルには共通性があるんですよ・・・
たとえで【プリンタ】を取り上げてみましょう。
日本では「エプソン」と「キヤノン」が2大メーカーとして
しのぎを削っていますが、さてあなたが1台のプリンタを
買うと、次に買い換えるのはいつくらいでしょうか?
・・・・・・・
そうですよね?少なくとも数年は使いますよね?
そして・・・・その間に何回くらいインクを交換しますかね??
これは人によって違うでしょうが(笑)
でもその交換する回数分のインクは、必ず買うと思うんです。
それも・・結構高い確率でメーカー純正品を。
ここが大事なところですね。
いったん本体を買うとそう簡単には浮気できない仕組みになっているんです。
#人間よりも(笑)
だからこそ、メーカーサイドは本体で利益を出すことよりも
シェアをとることを大事にして、その補完商品(インク)で稼ぐ
というビジネスモデルになっているわけですね。
通常の家電メーカーって本体を売ってしまうとそれで終わりなんです。
となると・・・次々にと新規のお客さんを獲得しないと
経営がなりたたなくなります
ですから、営業や広告宣伝に某大なお金をかけているんですね。
この「多様化」というビジネスモデルでは、いかに「本体」部分を
普及させるか?というところにミソがあります。
だからこそ「オープン規格」にするであるとか「低価格で利益度外視」
で売るという発想にもなります。
あ、でもこれだけでは家電製品と同じになってしまうので(^^;;)
補完商品の方は「クローズド」にすることを忘れてはいけませんよ~。
そうじゃないと競争相手がたくさん入ってきて利幅がとれなく
なっちゃいますからね(泣)
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▼『ポイントは得をするのか?』
どこの会社もお店もおこなっている「ポイント」システム。
本当に会社の利益に貢献しているんでしょうか???
ポイントサービスの元々の目的には・・・
「お客さんにファンになってもらう=顧客の囲い込み」
という理由だったはずなのです。
確かにポイントシステムをうまく運用していけば
顧客の囲い込みにはある程度成功します。
が・・・あくまで囲い込みは【手段】でしかありません。
【目的】は・・・・「利益を確保すること」ですよね?
そんな観点からポイントシステムを眺めてみると
大きく2つの業種にわかれます。
それは・・・事業の運営コストが
「固定費」なのか「変動費」なのか?ということです。
たとえば、航空会社の事業。
お客様が満席であろうと、空席であろうと
その運営コストは実は大きくは変わりません。
今日は空席がほとんどだからって
飛行機の長さを半分に折ることもできないし(笑)
フライトアテンダントの数を急に半減させることも×
変わるコストと言えば、機内食くらいです。
逆に、家電量販店。商品を仕入れて売るというビジネスモデルですから
売れるごとに、仕入れという経費が発生しますよね?
固定費と呼べる家賃や水道光熱費の割合はかなり少ないはずです。
すると。。。実はポイントシステムを使ってお得なのは前者なんです。
なぜか??ポイントとは実質割引サービスですよね?
ポイントを使ってくるお客さんにはそれに応じて無料で
サービスや商品を提供することなのですから。
その際に・・・飛行機だったら、無料のお客さんが一人増えても
必要なコストはわずか機内食分。
ほとんど追加コストなしでCS(=顧客満足)を獲得できます。
ところが、もう一方の量販店は、仕入れコスト分が赤字となって
跳ね返ってきます。
となると・・どちらが利益に貢献しているか?は
あなたには自明ですよね?
ポイントシステムをやるべきかやらないべきかは
自分のやっているコスト構造からもう一度考えるべきです・・。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『利益源を多様化しよう』
柱はたくさん立っていた方が丈夫である
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一つの利益源に頼ることの危険性は
去年あなたも目の当たりにしたとおもいます。
そう、BSE騒動から発生した「吉野家」の課題です。
それまでの「吉野家」は牛丼一本にしぼることで
低コストオペレーションを実現して、他の牛丼チェーンに比べて
かなり有利な立場にいました。
それが。。。一夜にして暗転。
逆に他の商品がないがために、かなりの苦労を強いられることになりました。
「吉野家」の場合、その底力と体力からかなり立ち直ってきています。
今後牛肉がその輸入量を拡大すると、再度強者になるかなという
感じがしますね。
(安全性への是非はおいておいたとして)
でも、まるるちゃんはじめとする、ベンチャーは
そんな体力はありません(^^;;)
だからこそ、リスクヘッジとして収益源は「多様化」しておく
べきなんですね。
だからこそ、まるるちゃんもあがいて格闘しているのですが(笑)
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