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土井英司さんインタビュー(前編)

2005-04-03

 さて、今日は先日お話させていただいていた
 エリエス・ブック・コンサルティングの土井 英司さんへの
 著者インタビューをお送りいたします。

 土井さんは、ご存知のとおりアマゾンのバイヤーとして
 出版業界では勇名をはせられていて、ついに独立!

 その出版記念パーティには、なんと業界をはじめとする
 著名人が130人も土井さんのために集まったんだそうです。
 その平均年収は余裕で○千万円だとか!

 そんな土井さんが、今回ついにご自分の著書を出版!

 『成功読書術』
  http://amazon.co.jp/o/ASIN/4777101193/maruruchan-22/ref=nosim

 古典の名著30冊を厳選して、後世に伝えたい!との
 思いから、土井さんが筆をとられたものです。

 著名な土井さんですから、すでに出版しませんか?というオファーは
 たくさん来ていたんだそうです。

 でもその多くがご自身の「ビジネス・ブック・マラソン」を
 まとめませんか?というありがちなもの。

 のらりくらりとそのオファーをかわしていた土井さんの心を射止めたのは
 「土井さんがたまに紹介される、古典的名著をまとめたものがほしい
  ですね!!」というゴマブックスの編集者さんの言葉。

 それには、土井さんの心が動いたんだそうです~。

 著書の出版!という絶好の機会を見逃さず、まるるちゃんから
 取材を申し込ませていただきました~。

 以下、土井さん:「土」、まるるちゃん:「ま」

 ま:本日はお時間をいただきありがとうございます。
   よろしくお願いします。

 土:とんでもないです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆土井さんの読書  ~1日3冊の読書~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ま:早速ですが、土井さんはだいたい1日に3冊の本を読まれていると
   お聞きしました。どんな時間で読まれているのですか?

 土:そうですね。1冊1時間くらいで読んでいるのですが
   まず、朝起きてから1冊ですね。そのまま朝の時間にメルマガを
   書きます。

    『特選 ★土井英司のビジネス・ブック・マラソン(BBM)』
   → http://www.mag2.com/m/0000135008.htm

   そして、ほぼ毎日仕事で都内に出るので往復の電車で1冊は読めますね。
   そして家に帰って子供を寝かせてから(笑)、
   ゆっくりともう1冊ですね。

 ま:BBMもすごいクオリティで日刊ですけど、メルマガを書くのには
   どれくらいかけられているんですか?

 土:あれは時間かけてますね。毎日1時間はかかりますね。
   あのBBMは「いい本を広めたい!普及させたい!」という思いで
   やっています。
   だからこそ、広告はやる気がしないんですよ。

   あと、僕自身としては「マーケットに触れていられる」という
   感覚ってありますね。常に最新のビジネス書に触れる強い動機に
   なりますから♪
   
 ま:そうですか~。3冊から選定している1冊をご紹介しているだけでも
   クオリティが高いのに、時間もかけているんですね。

   そして「マーケットに触れる」という感覚いいですね!
   特に土井さんは最先端ですから、「マーケット」に触れている感覚が
   強いと思いますけど、
   私自身も「どうご紹介すると、このよい本を広められるのだろうか?」
   という意味で、研究のエンジニアの普段の感覚とは違った
   「マーケット」という感覚が得られるのを感じています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆土井さんの読書  ~他人の時間を変える本を読む~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ま:さて3冊なんですが、どういう基準でお選びになっているんですか?

 土:僕が重視しているのは「他人の時間を買うことができるか?」ですね。
   本ってその著者さんが一生懸命やった
  「研究成果」だったり「一生」だったりするわけじゃないですか。
  
   それを1500円で得られるんですから、これほど安い投資は
   ないと思っていますよ。

 ま:まさにそうですよね。よい本にあたったら安すぎて
   ばちがあたるかも!って思っちゃいます。

   よかったら土井さんの実際の選定の方法をおしえてください。
   
 土:『成功読書術』にも書いたんですが、
   まず著者のプロフィールを見ますね。
   そして、そのプロフィールから得られた情報を元に、
   著者の得意と思えることを目次から拾っていきます。

   で、目次から得られたページを最初に読んで
   そこの部分に力がないとだめなんですよ。

 ま:なるほど。一番大事なはずだから、それ以上はないってことなんですね。

 土:そうなんです。
   特に大事だと思うのが「エピソード」ですね。
   ちゃんと苦労しているなら、語りたがるはずなんですよ。

 ま:ですよね~。飲み屋に行けばたいしたことなくても、
   自慢話したがるオヤジをたくさん見つけられるくらいですからね。

 土:そのエピソードに力がないってことは、
   著者さんにパワーがなかったりとか、
   実は本人が書いてないとかなんですよね。
   語った話をライターさんがまとめたりする感じでね。

 ま:その、本人が書かれていない、というのを見抜く目というのは
   なかなかわからないじゃないですか。
   見抜く力ってどうしたら身につけられるんですか?

 土:たくさん読むとわかるんですけど(笑)
   例えば編集している人が違うと、文体とかがかなり変わっちゃう
   じゃないですか。
   『テイスト』が違うってやつですね。

 ま:確かに読んでいくとそのあたりの「違和感」を感じるように
   なるんですね。まるるちゃんも最近ちょっとずつわかるように
   なってきました。

 土:あと具体的なところをひとつあげるとすれば「帯」ですね。
   帯の推薦文ってあるじゃないですか。

 ま:ありますね。本がいかに良いかを教えてくれますよね。

 土:あの帯に書かれている言葉がどうやって載ったのかを
   コメントを読んでみて想像するんです。

   本当に本を真剣に読んで書いた言葉なのか、それとも友達つながり
   のネットワークでお願いされたから書いた文章なのか。

   いままでに実際にあったのが、ある本の監修に名前が入っていた方に
   その本についての取材を申し込んだら、
   「ごめんなさい、その本は読んでいないんです」
   とか言われちゃったこともあるんです(^^;;)

   そういう意味で、本当に読んでから書いた推薦文なのか?
   を判断する意味でも、帯はとても重要な情報源ですね。

 ま:なるほど。そういう見方もあるんですね。

 土:実は、今回の僕の『成功読書術』の帯に推薦文を書いてくださった
   猪狩さんとはまったく面識がないんです。

   猪狩さんは、本を全部ちゃんと読んでその評価でしか
   推薦文を書かない人だとお聞きしていたので、
   いつもほかの方の本をいろいろ言っている自分だから
   ちゃんと「裁かれてみよう」と思ってお願いしたんです。

 ま:そしてこのすばらしいご推薦文となったんですね!

 土:実際に読んでいただいて書いていただいたご推薦文だったので
   本当にうれしかったです!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆土井さんの読書  ~見極めができるか?~
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 ま:そんな土井さんがもし目の前に
   「起業をしたいけど何をしたらいいかわからない」
   「サラリーマンだけど今の自分に行き詰まりを感じている」
   なんて人がいたら、どんな本を薦めますか??

 土:ん~・・・・・・。そういう人にですか・・・。

   自分もある時期、そういうことを思ったんですけど
   結論としては「そんな本は存在しない!」ですね。

 ま:といいますと?

 土:その段階でまず『自分のやりたいこと』だとか、
   『誰のためなら自分は一生懸命になれるのか?』
   を見極めることの方が先だと思うんですね。
   
   それって自分の中の作業でしかないので、それを応援できる本って
   難しいと思うんですよね。

   まあ参考になりそうなところでは、ちょっとくだけてますけど
   神田昌典さんの『非常識な成功法則』とかですね。
   

   この本は「イヤなことから考える」という
   普通とは違った視点からものを見ることを教えてくれるじゃないですか。

   自分が許せないことが、実は自分がやりたいことに直結していたり
   するんです。

 ま:なるほどなるほど。

 土:僕は基本的に、本がめちゃくちゃ大好きなんですよ。
   ごらんいただいてお分かりのとおり(笑)

   だからこそ、許せないことがあるんですね。
   せっかくいい内容なのに、装丁がよくなかったり、タイトルがだめだから
   売れなかったりだとか、マーケット戦略がおかしかったりとか。
 
   自分で独立したのも、そのあたりをなんとかしたい!
   業界のために仕事したい!って思ったからなんですよね。

  ・・・・・・・・次回へ続く

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